窪田義行七段の将棋講座が囲碁・将棋チャンネルで再放送
囲碁・将棋チャンネルの将棋講座は新旧いろいろあるのが特徴ですが、4月13日(金)からこの方の講座が再放送されます。
【窪田義行の「相振り飛車解析~囲いと端と角道~」】
窪田義行七段は独特の指し回しが持ち味の振り飛車党。相振り飛車をテーマとした講座はあまり見られないので、相振り飛車が好きな人は必見ではないでしょうか。
ところで窪田七段といえば、以前記事にしたテレビ番組『痛快!明石家電視台』はとても好評でした。
また、最近まで放映されていたアニメ『りゅうおうのおしごと!』に登場する久留野義経七段のモデルとしても、アニメ・ライトノベルファンに知られるようになりました。ユニークなキャラクターの棋士が注目を集めるのは、とてもよいことだと思います。
そして、明日にはこんな番組に出演されます。
4/9(月) 19時より『叡王戦開催記念 チーム対抗 詰将棋カラオケ』を生放送します。
— ニコ生公式_将棋 (@nico2shogi) 2018年3月29日
紅組・白組に分かれ、歌いながら詰将棋を解いていただきます!
※当日は一般観覧(事前申込不要)もございます。
●視聴→ https://t.co/0OgHwwCOwC pic.twitter.com/56JgASDfMC
はたしてどんな歌声を披露されるのか、楽しみです。
マイコミ将棋BOOKS 神出鬼没!!窪田流3三角戦法 対居飛穴編
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囲碁・将棋チャンネルの新講座、ちょっと振り飛車党に厳しい
居飛車党と振り飛車党。それは永遠にわかり合えぬ敵同士。出会ったならばどちらかが倒れるまで戦う運命――。
というのは冗談ですが、居飛車と振り飛車の対抗型が将棋の永遠のテーマであることは確かでしょう。これをテーマにした定跡書はいくつも発売されてきましたし、今後も途絶えることはなさそうです。
そんな中、囲碁・将棋チャンネルでも対抗型をテーマにした新講座がスタートすることになりました。しかも2つ同時に!
【最新講座】本日21:40~放送!石田直裕の将棋講座 「必見!振り飛車攻略」(全26回)がスタート!居飛車vs振り飛車の対抗型で勝利を収めるには!?石田五段が様々な振り飛車攻略法を解説!初回:毎週木・土21:40~/再放送:毎週火・木9:40~、日15:40~ #将棋 #shogi #囲碁将棋チャンネル
— 将棋@囲碁・将棋チャンネル (@shogi_net) 2018年4月5日
【最新講座】本日21:38~放送!渡辺大夢の中級講座 「対振り飛車を急戦で攻める」(全13回)がスタート!急戦では居飛車が主導権を握りやすく手筋も豊富!実戦で役立つ戦法を渡辺五段が解説! 初回:毎週火21:38~/再放送:毎週金15:45~、土26:45~、日12:15~ #将棋 #shogi #囲碁将棋チャンネル
— 将棋@囲碁・将棋チャンネル (@shogi_net) 2018年4月3日
【石田直裕の将棋講座 「必見!振り飛車攻略」】
【渡辺大夢の中級講座 「対振り飛車を急戦で攻める」】
なんとどちらも対振り飛車の講座。振り飛車党にとってはちょっと厳しい番組構成ではないでしょうか(笑)。
石田五段の講座はちょうど今夜9時40分からのスタート、渡辺五段の講座はすでに第1回が放送済みですが再放送が明日にあります。振り飛車に悩まされている人は、どちらも要チェックです。
スマートに大変身! 初のタイトル戦を目指す阿部光瑠六段
ヒューリック株式会社の特別協賛により、冠名付きタイトル戦となった「ヒューリック杯棋聖戦」。昨年10連覇の記録を達成した羽生善治棋聖に挑むのは誰か? ついにベスト8まで出揃いました。
A級棋士が5人もいる豪華な顔ぶれですが、私が気になったのは阿部光瑠六段です。
阿部六段は2011年四段プロデビュー。16歳5か月という若さでのプロ入りで、当時から将来を嘱望されていました。
彼が一躍その名を知らしめたのは、2013年の第2回電王戦です。
何もかも初めてづくしだったプロ対コンピューターの団体戦、その先鋒を務めたのが阿部四段(当時)でした。綿密な事前研究を経て臨んだ世紀の一戦は、見事な完勝。人類の救世主と呼ぶ声さえありました。団体戦としては1勝3敗1引き分けの敗北でしたが、それだけに彼の唯一の白星は非常に価値あるものとして、今も将棋ファンの脳裏に刻まれています。
さて、以前の阿部六段はややふっくらした体型だったのですが、最近になってダイエットに成功したようで、ずいぶんスマートになりました。
これはつい先日の写真ですが、なんというか……すごくイケメンではないでしょうか。体重を落としてコンタクトにしただけで、ここまで変わるものなんだなとビックリです。
ちなみにこちらがダイエット秘話。ラブライバー必見です。
棋聖戦は佐藤天彦名人に勝ってのベスト8、そして近日中には竜王戦5組ランキング戦で藤井聡太六段との対局があります。この春、ぜひ注目していきたい棋士のひとりです。
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ついに将棋界にもバーチャルYoutuberが登場!
バーチャルYoutuberをご存じでしょうか。顔出ししてさまざまなパフォーマンスをする動画制作者が従来のYoutuberですが、そのパフォーマーがアニメ調のキャラクターになっているのがバーチャルYoutuberです。略してVtuberとも呼ばれています。
昨年から一気にブームになっているバーチャルYoutuber、現在までに国内だけでも1,500以上ものキャラクターが生まれています。代表的なのは「キズナアイ」で、なんとチャンネル登録者数は150万人を超えています。架空のキャラクターなのに写真集を出すという人気ぶり。
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そんなバーチャルYoutuberですが、このたび将棋界にも登場したようです。
はじめまして! 野枝こころです! 将棋の実況動画とか、初心者向けの将棋講座動画とかあげていくつもりだよ! 活動はちょっと先になっちゃうかも。よろしくねっ!! #はじめてのツイート #Vtuber準備中
— 野枝こころ@将棋系Vtuber (@noe_kokoro) 2018年3月26日
はじめまして!あたりいたるといいます。
— あたりいたる@将棋大好き系VTuber (@atari_itaru) 2018年3月28日
将棋大好き系Vtuberとして準備中です。2、3日以内に自己紹介動画を投稿予定です。よろしくおねがいします!
※ 注意 ※
おっさんボイス
万年低級ポンコツ棋力#VTuber準備中 #VTuberはじめました #もうすぐVtuber
将棋系VTuberの「野枝こころ」と「あたりいたる」。偶然にもほとんど同じ時期に誕生したのは、将棋の神様の粋な計らいでしょうか。
内容は初心者向けの将棋講座など、最近将棋ファンになった人でも楽しめるようなものを目指していくようですね。多くの視聴者を獲得できるよう、影ながら応援させてもらおうと思います。
エイプリルフールに将棋ネタで遊ぶ企業たち
以前、将棋の日にいろんな企業が将棋ネタを取り入れたことを記事にしました。
そして本日はエイプリルフール。またまた将棋ネタで遊ぶ企業がいくつか見られましたので、軽く紹介したいと思います。
\将棋に新ルール登場!/
— 綾鷹(あやたか) (@ayatakaJP) 2018年3月31日
「綾鷹」の駒を指したときは、その後10分間二人とも将棋を離れて、お菓子の交換をしながらお茶の時間です。
さぁ、#お茶にしましょう #綾鷹#エイプリルフール pic.twitter.com/GMAZ62MRF4
休憩提案用という斬新な駒。
【vol6】最短記録や最年少記録や最長記録や最多遅刻などココ一番の大事な対局の前に。#エイプリルフール #音あります #大事な人とあずきバー pic.twitter.com/F17v31M3wq
— 井村屋 あずきバードゾ( ・∀・)つ━[三) (@IMURAYA_DM) 2018年4月1日
糖分補給できるのはいいですね。
【新商品発売のお知らせ②】こちらは、商品のプレスリリースです。よろしくお願いします。#4月1日#NGT48 pic.twitter.com/NbKtKvIfFk
— official_NGT48 (@official_NGT48) 2018年4月1日
覚えるのがちょっと難しそう。
新年度早々、とてもほっこりさせられました。来年も将棋ブームが続いていれば、ネタにする企業も増えてくれるでしょうか?
中尾敏之五段の引退に、あの忘れがたき棋士を思い起こす
3月27日に行われた棋王戦予選4回戦において、順位戦への復帰を懸けた中尾敏之五段は青嶋未来五段に敗れ、引退が決定しました。なお残りの棋戦に竜王戦6組昇級者決定戦があり、これに敗退した日が正式な引退日になります。
中尾五段の矢倉を、青嶋五段が正面から受け止めるという形で戦いは始まりました。中盤~終盤の入口までは中尾五段の優勢かと思われましたが、そこからの寄せの構想がまずかったようです。青嶋五段は的確に中尾五段の攻めを受け切り、最後には反撃を決めて勝利を収めました。
この対局はTwitterでも大変な盛り上がりを見せていました。中には将棋に興味を持ったばかりという人もいて、いろいろと胸に迫るものがあったようです。
藤井聡太六段がもたらしたブームは、いわば将棋の光を見せていましたが、この引退は陰の部分と言えます。プロは決して安泰ではなく、成績が悪ければ強制的に引退させられる。多くの競技で共通することですが、これが将棋棋士の厳しさです。
さて、今回多くの将棋ファンが中尾五段に注目したのは「フリークラスの最終年度に急に勝率が上がり、順位戦復帰の可能性が見えてきた」ことが理由です。崖っぷちからの逆転なるか――というストーリーが人気を博すのは、古今東西変わりません。
そしてこれには前例がありました。2015年に同じくフリークラス規定で引退した熊坂学五段です。
熊坂五段は2002年に四段プロデビュー。しかしデビュー直後から順位戦C級2組において3期連続で降級点がつき、制度上最短でフリークラスに降格してしまいます。
以降も好調とはいえず、2014年度にフリークラス10年目を迎えました。ところがこの年度になって熊坂五段の成績は急上昇しました。NHK杯本戦への初出場&初戦突破を果たし、さらには森内俊之竜王(当時)を破る大金星を挙げています。
今回の中尾五段と同じく順位戦への復帰が期待されたのですが、残念ながら規定の成績を満たすことはできず、2015年5月に引退しました。しかし引退間際に見せたこの奮闘は多くの将棋ファンを沸かせ、感動させたのです。
制度上最短でフリークラスに降格したことから「史上最弱の棋士」などと揶揄する声もありました。ネット上で個人が好き勝手言うならまだしも、週刊誌やニュースメディアまでもそのような表現を使ったことには憤りを感じたものです。
私は当時、熊坂五段の活躍に大きな感銘を受けて、同じく引退間際の崖っぷち棋士を主人公とした小説を書きました。
そのタイトルは「史上最躍の棋士」。将棋ライトノベル『俺の棒銀と女王の穴熊』第5巻の一篇ですが、これだけで独立した物語になっているので、他の巻は未読でもあまり支障はありません。電子書籍にまとめていますが、ニコニコチャンネルで全部無料公開しています。
熊坂五段は現在、地元仙台で子供たちに将棋を教える日々を送っています。ブログの文面からは、その人柄が滲み出るようです。
一方、今後は将棋と関わりのない仕事をしていく予定だという中尾五段。第二の人生が順風満帆であることを祈るばかりです。
引退間際のわずかな期間だったかもしれないけれど、まばゆいばかりのきらめきを見せてくれた熊坂五段、そして中尾五段。両者とも自分にとっては忘れがたき棋士です。いつまでも覚えていたい、そんな気持ちでいます。
現役続行を懸けて! 中尾敏之五段が明日運命の対局
先日書いた牧野光則五段の記事の中で、対中尾敏之五段戦を取り上げました。
この対局が話題になった理由は、戦後公式戦最長手数の他にもうひとつありました。それは中尾五段が引退の瀬戸際に立っているというものです。
中尾五段は1998年に四段プロデビュー。2007年には勝数規定により五段に昇段しています。
しかし翌2008年には、順位戦C級2組において降級点が累積3個となったことで、フリークラスへ降格しました。
フリークラスとは順位戦に参加できないクラスのことで、このクラスに在籍することになるパターンはいくつかありますが、中尾五段のように順位戦C級2組から降格したフリークラス棋士は、10年以内に規定の成績を挙げて順位戦に復帰できなければ引退となります。
その規定の成績とは、以下の4つです。
- 年間対局の成績で、「参加棋戦数+8」勝以上の成績を挙げ、なおかつ勝率6割以上。
- 良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上。
- 年間対局数が「(参加棋戦+1)×3」局以上。ただし、同じ棋戦で同一年度に2度(当期と次期)対局のある場合も1棋戦として数える。
- 全棋士参加棋戦優勝、タイトル戦挑戦。
中尾五段にとって可能性があるのは1です(参加棋戦数は10)。22日の棋王戦予選3回戦、対日浦市郎八段戦に勝ったことで、今年度の成績を17勝10敗(0.6296)としています。つまり3月末までにあと1勝すれば規定を満たし、現役続行が決まります。
そして明日27日、同じく棋王戦予選4回戦の対青嶋未来五段戦があります。これが中尾五段にとって最後のチャンスです。
これは本日、将棋連盟がサイトを更新する前のキャプチャです(連盟サイトは午前10時更新)。
よく見ると対局予定に中尾五段と青嶋五段の名前がありません(現在は更新済み)。22日の対日浦戦の棋譜コメントによれば、勝者が27日に対局することはその時点で決まっていたようですが、それにしても急遽組まれたことがわかります。
青嶋五段は有望な若手のひとりとして知られています。
2015年、三段リーグ史上最多タイの16勝(2敗)を挙げてプロデビューすると、順位戦C級2組ではいきなり9勝1敗の好成績で1期抜けを成し遂げます。さらに2016年度には勝率1位賞と連勝賞に輝きました。
まさに強敵ですが、中尾五段も今年度は勢いがあります。特に朝日杯将棋オープン戦において、A級棋士の佐藤康光九段を長手数(246手!)の末に下したことは多くの将棋ファンの感動を呼びました。未見の方はぜひご覧ください。
2017年12月21日 二次予選 佐藤康光九段 対 中尾敏之五段|第11回朝日杯将棋オープン戦
運命の対局の行方は、はたして? 大熱戦を期待しましょう。
羽生善治竜王、通算タイトル数100期&4回目の名人復位に挑戦!
3月21日のA級順位戦プレーオフ最終戦において、羽生善治竜王が稲葉陽八段を破り、佐藤天彦名人への挑戦権を獲得しました。
A級プレーオフ・決勝戦は羽生竜王が勝利し、名人への挑戦権を獲得しました。
— 名人戦棋譜速報 (@meijinsen) 2018年3月21日
名人戦七番勝負は4月11日(水)、ホテル椿山荘東京にて開幕します。ご期待ください。https://t.co/4Ewc1PD4uw #shogi #meijinsen pic.twitter.com/kLdmJ4uPxT
史上最大、空前絶後の6者プレーオフは、考えられるかぎりもっとも劇的な結末となりました。羽生竜王が名人位を奪取した場合、通算タイトル数は100期となります。その偉業を飾るのが、将棋界でもっとも格式と歴史のある名人位となれば、また盛大なニュースになることは間違いないからです。そして多くのファンが、それを期待していました。
さて、羽生竜王の名人位奪取が実現したら、通算タイトル数の他にもうひとつの偉大な記録が更新されます。
実力制名人戦が制定されてから、一度名人位を奪われた棋士が再び名人になる「返り咲き」はしばしば見られました。
それでは歴代実力制名人の返り咲き回数をまとめてみましょう。
棋士名 | 復位回数 | 初戴冠 | 失冠と復位の流れ |
---|---|---|---|
木村義雄 | 1回 | 第1期 | 第6期失冠→第8期復位→第11期失冠 |
大山康晴 | 1回 | 第11期 | 第16期失冠→第18期復位→第31期失冠 |
中原誠 | 2回 | 第31期 | 第40期失冠→第43期復位→第46期失冠→第48期復位→第51期失冠 |
谷川浩司 | 2回 | 第41期 | 第43期失冠→第46期復位→第48期失冠→第55期復位→第56期失冠 |
羽生善治 | 3回 | 第52期 | 第55期失冠→第61期復位→第62期失冠→第66期復位→第69期失冠→第72期復位→第74期失冠 |
森内俊之 | 2回 | 第60期 | 第61期失冠→第62期復位→第66期失冠→第69期復位→第72期失冠 |
※段位・肩書は省略。
羽生竜王が3回もの返り咲きを達成しています。名だたる歴代の大名人たちでさえ、1回または2回であることを考えると、いかに難度の高いことかわかります。
3回でもすでに前人未踏の領域に達していますが、この記録を4回に塗り替えるかもしれないのです。
最長手男、牧野光則五段は将棋界きっての個性派!
2月27日から28日にかけて行われた、竜王戦6組ランキング戦の牧野光則五段対中尾敏之五段。戦後公式戦最長手数の420手での持将棋成立は大きく話題になりました。
牧野五段は2014年度にも、新人王戦で都成竜馬三段(当時)を相手に343手の死闘を繰り広げ、将棋大賞の名局賞特別賞を受賞しています。今回ももしかしたら……と思わせますね。
実は牧野五段、以前から独特のキャラクターでコアな将棋ファンには知られていたのですが、この対局がきっかけで飛躍的に知名度を上昇させました。
おはようございます。
— 牧野光則 (@makinomitsunori) 2018年3月1日
今日は将棋界の一番長い日!
将棋界の一番長い対局は牧野ー中尾420手!
さっそくネタに。
おはようございます。
— 牧野光則 (@makinomitsunori) 2018年3月3日
本日は指導対局という名の神聖な儀式を執り行います。
〈対局は有料〉
〈会話は無料〉
〈プレゼントは歓迎〉
となっております。
※最長手数達成記念
420手を越えた方には金一封(42000円)を贈呈いたします。
よろしくお願い致します。
ではのちほど。
素晴らしいファンサービス。
おはようございます。
— 牧野光則 (@makinomitsunori) 2018年3月4日
今週の私。
月→休み
火→休み
水→休み
木→休み
金→休み
土→休み
日→休み
それではみなさん今週もお仕事頑張って下さい!
将棋棋士あるある。
疲れっちまった身体に
— 牧野光則 (@makinomitsunori) 2018年3月18日
今日も対局降りかかる
詩を嗜んでおり、他にもいくつもの作品が。
成績も好調です。今年度(3月19日現在)は21勝14敗で、堂々の6割達成。そしてC級2組順位戦は7勝3敗でフィニッシュ、来期は大きく順位を伸ばすことになりました。
ところでこの連盟プロフィール写真は現在のものと大きく異なるようなので、ぜひとも新年度を機にアップデートしていただければ。
藤井聡太六段は「秀才型の天才」?
藤井聡太六段が活躍するたび、偉大な記録を持つ先人として引き合いに出されることの多い加藤一二三九段。その加藤九段がテレビ番組に出演し、藤井六段について言及していました。
ひふみん、藤井六段を“秀才型の天才”と評価も強気崩さず「余裕のよっちゃんなの」 https://t.co/BgoN4d9ifk #芸能ニュース #スポーツ新聞 pic.twitter.com/FzPpcxp8Aa
— スポーツ報知 (@SportsHochi) 2018年3月17日
秀才型の天才。
この表現は加藤九段がしばしば使うもので、私が初めて目にしたのは2013年刊行の『羽生善治論 -「天才」とは何か』です。
秀才型の天才とは、いったいどういうものなのか。加藤九段はこう書いています。
研究がもはやスタイルになっているタイプのことだ。「気が向いたら勉強する、したくなったら勉強するけれど、そうでないときはしない」というのではなくて、きちんと継続的に研究を続け、何があってもその時間は絶対に確保しておくようなタイプのことである。
つまりは「秀才が極まった先の天才」ということでしょうか。
天才だって間違いなく研究するし努力する、加藤九段はそうも書いています。現代の棋士――特に若手であれば毎日10時間は研究するのが当然らしいですが、その研究の吸収量や応用力が、特に高いレベルに達しているのが羽生竜王であり、藤井六段ということなのでしょう。
脳の効率が根本的に違うのかもしれませんね。同じ時間努力していても、普通の人では10しか覚えられないところを、このタイプの天才は100も200も覚えてしまう。しかも継続することをまったく苦にしないのですから、凡人はとても敵いません。「才能とは続けられること」だとは、羽生竜王もよく口にされることです。
また、もうひとつの天才として加藤九段は「対応型」というのを挙げています。
継続的ではなく、タイトル戦などの大勝負に備えて一気に集中的に研究する――この代表として紹介されているのが大山康晴十五世名人です。確かに大山名人が普段から研究熱心だったというエピソードはあまり聞かないような気がします。
ところで加藤九段自身は、どのタイプの天才なのか?
これについてはどこかで語られたのを見た記憶はありませんが、気になるところですね。