藤井聡太七段、念願のタイトル挑戦ならず。そして加藤一二三九段の2年前の金言
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本日行われた王将戦挑戦者決定リーグ戦の最終局で、広瀬章人竜王が藤井聡太七段に勝利し、渡辺明王将への挑戦を決めました。
藤井七段、史上最年少タイトル挑戦ならず 王将リーグ最終戦で広瀬竜王に敗れる https://t.co/iS8rscs8PW #芸能ニュース #芸能 #ニュース
— スポーツ報知 (@SportsHochi) November 19, 2019
タイトル挑戦の最年少記録が期待されていた藤井七段。マスコミも多く将棋会館に押しかけ、あの29連勝のような注目ぶりでしたが、快挙はならずです。
さて、今回藤井七段は先手番で「矢倉」という戦法を用いました。昭和~平成にかけて流行した一大戦法なのですが、ここ数年は後手の有力策が進歩したことで、先手番で矢倉をやろうという棋士は激減していました。
そんな矢倉を、なぜ今回藤井七段が採用したのかは、今後のコメントを待ちたいところですが、彼の戦いぶりに感心したであろう棋士がいます。ご存じ加藤一二三九段です。
加藤九段は現役時代に矢倉の大家と呼ばれ、これで名人をはじめとする数々のタイトルを獲得しました。そして2年前の藤井四段(当時)が連勝街道を突き進んでいた頃、こんなコメントを残していたのです。
「我々、将棋界のトップは先手の矢倉でトップに立っている」と過去を振り返りながら「藤井さんが、これから先、先手の矢倉を熟達するとタイトル取れます。これが無関心だったらば、いけません」と金言を贈っていた。
藤井七段は、矢倉に無関心ではありませんでした。この大一番で挑んだのです。先手矢倉は依然有力と考えているからに他なりません。
難しい中終盤で秘術を尽くし、一時は勝利目前というところまでいきました。
しかし頓死という劇的な幕切れでした。最後の最後で間違えてしまったのです。
あまりにも悔しい、おそらくはプロ入り以降でもっとも悔しい敗戦でしょう。
しかしトッププロと呼ばれる棋士の誰もが、こんな負けを経験してきたはずです。
藤井七段はきっと、矢倉戦法にさらなる磨きをかけて、いつか再びこのような大舞台に立つでしょう。その日が遠くない未来に来ることを、多くの将棋ファンが願っています。