Arai Koh's Shogi Life

将棋ライター・アライコウのブログです。将棋について書いていきます。

折田翔吾アマ、銀河戦で7連勝! プロ編入試験の条件がもうひとつくらいあってもいいのでは?

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【前回の記事】折田翔吾アマ、銀河戦決勝トーナメント進出決定! 瀬川晶司六段以来の快挙

 先日19日に放映された第27期銀河戦本戦Aブロック7回戦、窪田義行七段vs折田翔吾アマは、折田アマが勝利しました。

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 窪田七段は定跡に囚われない力戦派の振り飛車党として知られています。棋譜がアップされていますが、今回の対局も見たことのないような将棋でした。折田アマが徐々に優勢に立ちましたが、窪田七段が頑強な粘りを見せます。そして最後に勝利の女神が微笑んだのは折田さんでした。Yahoo!のトップにも掲載される快挙です。

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  今やアマチュア将棋界の研究レベル、特にソフトの活用においてはプロと遜色ないどころか上回っている人もいると思うのですが、よもやこれほどとは。とにかく折田さんの次戦に期待が高まります。

 さて、当ブログでも何度か紹介していますが、プロ編入試験の受験条件は【現在のプロ公式戦において、最も良いところから見て10勝以上、なおかつ6割5分以上の成績を収めたアマチュア・女流棋士の希望者】となっています。
 アマチュア選手は通常、プロのようには定期的に公式戦を戦えません。この条件はつまり、長いスパンがあっても安定して勝っていける実力があるかということが試されていると言えます。
 しかしそれにしても、です。プロ相手に7連勝もできる人が、今後もプロとしてやっていけないはずがありません。他の業界であればプロのほうからスカウトがあるはずです。

 プロ編入試験の受験条件は、厳しすぎるとまでは思われませんが(三段リーグを勝ち抜くほうがたぶん厳しい)、ちょっと画一的ではないかとも思えます。お隣の囲碁界では「英才特別採用」でプロになった仲邑菫さんが話題になりました。

英才特別採用推薦棋士採用者 | 棋士情報 | 囲碁の日本棋院

 囲碁のケースのように英才特別採用までは必要ないでしょうが、プロへの道のパターンをもう少し増やしてもいいのでは? ということです。たとえば今回の折田さんのように「プロ相手に○連勝」で編入試験の受験資格を満たすなど。これなら従来の条件と比較しても易しいとまでは言えません。
 他にも「竜王戦6組のランキング戦優勝」など、いろいろ考えられると思います。かつてないほど将棋界に注目が集まっており、プロ志望の人も子供大人問わず増えるでしょう。より多くの門戸を用意するべきではないでしょうか。

【続きの記事】折田翔吾アマ、ついに連勝ストップ。プロ編入試験への展望は