Arai Koh's Shogi Life

将棋ライター・アライコウのブログです。将棋について書いていきます。

空前の売れ行きが予想される先崎学九段の新刊『うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間』

スポンサードリンク

 昨年度に長期間休場した先崎学九段。すでにご存じの方も多いと思いますがその原因は、うつ病でした。その発症から回復までを自らの手で綴ったのが、明日発売となる『うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間』です。

うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間

うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間

 

 発売前から大きな話題を呼んでおり、Amazonのランキングは相当にすごいことになっています。

f:id:araicreate:20180712175903p:plain

 将棋はもちろんアート・エンターテイメントで1位、本全体でもトップ50以内に入っています(記事執筆時点)。将棋関連でここまでランキング上位になったのは、はたしてどれだけ例があるか? 現在大きな将棋ブームということもあるでしょうが、やはりうつ病という題材は、広く人々の関心を呼ぶのでしょう。
 これまでいくつものエッセイを発表し、棋界随一の名文家として知られる先崎九段が、どのようにこの現代の病を描いたのか。試し読みができるのですが、この5ページだけで胸が詰まりそうでした。

books.bunshun.jp

 イベントに出席されたりテレビ棋戦の解説でお見かけしたりと、今はひとまず大丈夫かと思われるのですが、うつ病には通常完治ではなく「寛解」という表現を使うそうです。すなわち完治は非常に難しく、とても再発しやすい性質がある。
 今回の病気の発症は、あの三浦弘行九段の冤罪問題が大きな原因のひとつだったといいます。またあのような問題が起こって先崎九段の心身に負担がかかることがないよう、外野としてはただ祈るばかりです。