Arai Koh's Shogi Life

将棋ライター・アライコウのブログです。将棋について書いていきます。

新たなる棒銀の使い手! 服部慎一郎三段が公式戦連勝

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 若手棋戦のひとつ、第9期加古川清流戦が進行中です。

加古川青流戦 |棋戦|日本将棋連盟

 この棋戦には奨励会三段にも出場枠があるのですが、今日は服部慎一郎三段が登場しました。富山県出身の中田章道七段門下で、2013年に6級で奨励会入会、2017年に三段ということなので、かなり速いペースで上がってきたと言えます。三段リーグにおいては初参戦の第62回でいきなり次点を取り、以後も負け越しなし。現在進行中の第65回は5勝1敗と、序盤からトップグループに入っています。
 そんな服部三段ですが、まずは午前中に兵庫県アマ名人の山田祥五アマを危なげなく下し、午後に西田拓也四段と対局しました。西田四段は第7期の加古川清流戦で優勝した、若手の中でも期待の振り飛車党です。

 そして両者の戦型は、意外や意外――

 感動のあまり、私もこのようにつぶやいてしまいました。
※将棋連盟LiveアプリにはTwitterと連動する機能があり、局面付きでツイートすることができます。

 四間飛車に棒銀。あの加藤一二三九段が現役時代に愛用したことで将棋ファンにはつとに有名ですが、近年は居飛車側が比較的安全な穴熊に組むため、ほとんど見られなくなっています。
 しかしながらプロの卵である服部三段はそんな常識には囚われず、「まだこの戦い方には可能性がある」と信じているわけですね。ぜひとも加藤九段にこの対局の棋譜をご覧いただきたい!
 両者の対局は素晴らしい熱戦となり、最後には服部三段がものにしました。見事に1日2連勝を決め、多くの将棋ファンにその存在感をアピールしたことでしょう。ぜひともプロになってほしい三段が、また増えました。

井上慶太の居飛車は棒銀で戦え (NHK将棋シリーズ)

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