第二のカロリーナも夢じゃない! モンゴル出身のトゥルムンフ・ムンフゾルさん
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本日、第9期リコー杯女流王座戦の一斉一次予選が行われました。
この棋戦の特徴のひとつが、アマチュアに広く門戸を開いていることです。アマチュア東西予選を勝ち抜いた6名と、海外招待選手1名の計7名が参戦します。アマチュア時代のカロリーナ・ステチェンスカ女流1級が、外国籍としては初めてプロから勝ち星を挙げたことはよく知られているところです。
そして今期、海外招待選手となったのはモンゴル出身のトゥルムンフ・ムンフゾルさん。驚いたのはその経歴です。チェスの強豪で、FIDEのWoman FIDE Masterという称号を持っているとのこと。データベースを見る限り、18歳以下の女性では世界でも五本の指に入るということでしょうか。将棋では81Dojoで四段だそうです。
Munkhzul, Turmunkh FIDE Chess Profile - Players Arbiters Trainers
そんなムンフゾルさんが今回対局したのは渡辺弥生女流初段。戦型は角交換からの大乱戦――に見えたのですが、どうやらムンフゾルさんはかなり研究していた模様です。
プロも感心する指し回しで、これはもしやと思わせましたが、最後には渡辺女流が勝ちきりプロの貫禄を見せました。
リコー杯の海外選手、強くて驚きました。惜しい将棋でした。藤井君と同い年のようで、これから楽しみですね。
— Daisuke Katagami (@shogidaichan) 2019年5月11日
そしてこの対局は、ただアマチュアが善戦したというだけではない、価値のあるものでした。対局後のコメントで、チェスでグランドマスターに、将棋ではプロになりたいという希望を明かしたのです。
すなわち第二のカロリーナも夢ではありません。ぜひこれからも注目していきましょう!