いつかは解決を目指すべき、テレビ棋戦のネタバレ
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先日、藤井聡太七段が最速・最年少・最高勝率で通算100勝を達成したことは大きな話題となりました。
藤井七段が最速・最年少・最高勝率で通算100勝を達成!https://t.co/gF6KO6zOII#藤井聡太 七段が第27期銀河戦で阿部健治郎七段に勝ち、公式戦通算100勝を達成しました。永世称号獲得者・中学生棋士の中では羽生竜王を抜いて最速・最年少、また中原十六世名人を抜いて最高勝率での達成となります。
— 日本将棋連盟【公式】 (@shogi_jsa) 2018年12月12日
この記録を達成したのは第27期銀河戦です。藤井七段、まことにおめでとうございます。
しかしここでひとつの避けがたい問題が発生していました。通常、テレビ棋戦は放映日まで勝敗は明かされないのですが、キリのいい勝数達成や規定を満たしての昇段を達成した場合はこのかぎりではありません。このとき将棋連盟からは「規定の成績を挙げたため」とぼかして公式発表されるのですが……まあちょっと詳しい将棋ファンであれば察しがついてしまうわけです。※今回、棋戦名まで発表された藤井七段は例外中の例外です。
たとえば稲葉陽八段は2013年、銀河戦で優勝したときは六段でしたが、「六段昇段後全棋士参加棋戦優勝」の規定を満たして七段に昇段しました。
場合によっては棋戦優勝についても見当がついてしまう。これがいわゆる「テレビ棋戦のネタバレ」で、対局日と放映日にタイムラグがあるがゆえの、まさに構造的に避けがたい問題なのです。
が、「ネタバレされてもまあ仕方がないよね」で本当にすませていいものでしょうか?
やはり観戦者の立場からすると、あらかじめ勝敗がわかっている対局というのは興が削がれていることは否めません。
解決策だけを言うなら「生中継」です。もちろんテレビ棋戦でこれを毎度やるのは想像を絶する大変さがあるでしょう。そこまで頻繁にあるわけではないケースのために、今の仕組みを変えるのはリスクが大きすぎるかもしれません。
しかし現状の仕組みがベストでないことは明らかです。当事者であるプロと、テレビ棋戦主催社と、そしてファンが知恵を出し合って、いつかは解決を目指していければいいと思います。