藤井猛九段が竜王位を失冠したときの潔い一言
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第31期竜王戦七番勝負の第2局は、羽生善治竜王の勝利でした。どう見ても細いと思われていた攻めを、まさに綱渡りのような絶妙なテクニックで繋ぎ続けた羽生竜王は、本当に圧巻でした。タイトル通算100期の大記録にさらに近づいて、今後の注目はますます高まる一方でしょう。
羽生竜王が2連勝!
— 日本将棋連盟【公式】 (@shogi_jsa) 2018年10月24日
【 #竜王戦 第2局】 #羽生善治 竜王VS #広瀬章人 八段 戦は羽生竜王が広瀬八段を150手で破り2連勝としました。羽生竜王は、この竜王戦を制するとタイトル通算100期獲得となります。第3局は11月1・2日に茨城県鹿嶋市「鹿島神宮」で行われます。#ShogiLivehttps://t.co/SKluR0skIa
ところで羽生さんといえば例の「三流は人の話を聞かない(以下略)」問題。羽生さんの関連書籍を片っ端から集めているのですが、ついにはこんな本にも手を伸ばしてみました。
2002年に出版された、第14期竜王戦七番勝負の観戦記集です。当時三連覇していた藤井猛竜王に、羽生善治四冠が前期に引き続き挑んだシリーズでした。
これも広義の意味で羽生さんの本! などと考えたのですが、やっぱり例の発言は載ってはいませんでしたね。まあ最初から期待はしていませんでしたが……。
さて、こういうちょっと昔の書籍を読んでいると、いろいろと興味深い記述が見つかります。
藤井竜王は1勝4敗で失冠してしまったのですが、あとがきに書かれた打ち上げの席でのやりとりは、全藤井猛ファンが記憶すべきと感じています。
(中略)
一方、藤井の表情をとらえた写真家の諸氏は「美しかった」と口をそろえた。「勝負ですから」と語った藤井。打ち上げの席で「三期も務めていただいて、感謝します」と申し上げると、「その言葉がなによりです」。敗れて悪びれず。肩書についても、前竜王ではなく「九段を名乗ります」。即座に答えた。堂々たる身の処し方だった。*1
余分な説明はいらないというものですね。
*1:第十四期竜王決定七番勝負 激闘譜 藤井猛vs羽生善治 P206