棋士にして医師! 伊奈川愛菓女流初段が棋戦復帰
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伊奈川愛菓女流初段をご存じでしょうか。この2年間休場されていたので、最近将棋ファンになった方だと、名前を聞く機会もなかったかと思います。
伊奈川さんは1991年生まれの27歳。渡辺明棋王をはじめ多くの棋士を輩出してきた「東の名門」所司和晴七段門下で、2006年に女流棋士デビューしました。
プロデビュー間もなくの頃は苦戦されていたようですが、2013年度の第35期女流王将戦ではベスト4に入る活躍をして、この実績により女流初段に昇段しています。また2014年度の第41期女流名人戦では、女流名人リーグで勝ち越しを果たしています。その中にはレジェンドの清水市代女流六段から挙げた白星もあります。
以上のことからも、力のある女流棋士のひとりに間違いはないのですが、2016年度から2年間の休場をしました。
これは当時の将棋連盟のお知らせです。実は伊奈川さんは医学部の学生と女流棋士活動を平行して行っており、それまでにも休場することが何度かありました。
医学部を卒業しても、その後2年間は研修医として勤務する義務があります。このため休場を余儀なくされたわけです。伊奈川さんが勤務したのは独立行政法人国立病院機構東京医療センター。2016年6月の広報紙にその名前が確認できます。
そしてこのたび2年間の研修期間が終わって、晴れて伊奈川さんは棋戦復帰をすることになりました。
復帰第1戦は4月20日の倉敷藤花戦です。
研修期間が終わったら本格的に医師として忙しく働くのでは……と、現場を知らない素人の私などは思っていたのですが、医師のスタイルにもいろいろあるようですね。
臨床以外の道~研究・行政など~
「どうも臨床がしっくりこない…」臨床研修後、そんな風に思うこともあるかもしれません。臨床研修後の進路は必ずしも臨床だけではありません。基礎研究、公衆衛生、医系技官など、直接診療しないという進路も多くあります。また、最近ではコンサルティング会社に就職するといった進路を選ぶ先輩もいます。
(引用:DOCTOR-ASE:医学生がこれからの医療を考えるための情報誌)
少なくとも棋戦復帰する以上、伊奈川さんは医師一本でやっていくのではないようです。
医師はどこでも必要とされる仕事です。この将棋ブームでいろいろな棋士が注目されていますから「棋士にして医師」という伊奈川さんのスタイルも、個人的には大いにありかと思います。
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