Arai Koh's Shogi Life

将棋ライター・アライコウのブログです。将棋について書いていきます。

牧野光則五段vs都成竜馬五段、再び長手数の死闘を繰り広げる

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 本日行われたYAMADAチャレンジ杯に、以前も当ブログで取り上げた個性派棋士、牧野光則五段が登場しました。

araishogi.hatenablog.com

 まずはベスト8入りを懸け、10時から都成竜馬五段との対局。牧野五段と都成五段はこれまで1勝1敗で、初顔合わせは2015年の新人王戦でした(当時、都成さんは奨励会三段)。この対局は343手という長手数の末に牧野五段が勝っており、その年度の将棋大賞の「名局賞特別賞」を受賞するほどの話題を集めました。

 そして今度の結果は……なんと146手目で千日手!

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 ここまで手数が進んだ段階で千日手になるというのは、なかなか珍しいのではないでしょうか。
 過酷なことに、指し直し局は初手から1手30秒未満。疲労のある中、再び盤に向かい早指しに身を投じる両者。
 勝負を制したのは牧野五段でした。この指し直し局も150手かかっており、千日手局と合わせると300手近い手数です。ぜひモバイル中継でチェックしてみてください。

 牧野五段はさらに14時から、ベスト4入りを懸けて斎藤明日斗四段と対局し、勝利しました。こちらは打って変わって92手と、比較的早めの終局でした。しかし合計3局の戦いでどれほど体力を消耗したか、想像に難くありません。ともあれ長手数男、牧野五段の好局が生まれた日でした。
 YAMADAチャレンジ杯の準決勝と決勝は8月19日、群馬県高崎市で行われます。最近マキノファンになった方は、生で見るチャンスですよ。

 ところで牧野五段ですが明日、ご自身が企画したイベントに参加するそうです。お近くの方はいかがでしょうか?