Arai Koh's Shogi Life

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羽生善治竜王、通算タイトル数100期&4回目の名人復位に挑戦!

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 3月21日のA級順位戦プレーオフ最終戦において、羽生善治竜王が稲葉陽八段を破り、佐藤天彦名人への挑戦権を獲得しました。

 史上最大、空前絶後の6者プレーオフは、考えられるかぎりもっとも劇的な結末となりました。羽生竜王が名人位を奪取した場合、通算タイトル数は100期となります。その偉業を飾るのが、将棋界でもっとも格式と歴史のある名人位となれば、また盛大なニュースになることは間違いないからです。そして多くのファンが、それを期待していました。

 さて、羽生竜王の名人位奪取が実現したら、通算タイトル数の他にもうひとつの偉大な記録が更新されます。
 実力制名人戦が制定されてから、一度名人位を奪われた棋士が再び名人になる「返り咲き」はしばしば見られました。
 それでは歴代実力制名人の返り咲き回数をまとめてみましょう。

棋士名 復位回数 初戴冠 失冠と復位の流れ
木村義雄 1回 第1期 第6期失冠→第8期復位→第11期失冠
大山康晴 1回 第11期 第16期失冠→第18期復位→第31期失冠
中原誠 2回 第31期 第40期失冠→第43期復位→第46期失冠→第48期復位→第51期失冠
谷川浩司 2回 第41期 第43期失冠→第46期復位→第48期失冠→第55期復位→第56期失冠
羽生善治 3回 第52期 第55期失冠→第61期復位→第62期失冠→第66期復位→第69期失冠→第72期復位→第74期失冠
森内俊之 2回 第60期 第61期失冠→第62期復位→第66期失冠→第69期復位→第72期失冠

※段位・肩書は省略。

 羽生竜王が3回もの返り咲きを達成しています。名だたる歴代の大名人たちでさえ、1回または2回であることを考えると、いかに難度の高いことかわかります。
 3回でもすでに前人未踏の領域に達していますが、この記録を4回に塗り替えるかもしれないのです。

永世七冠 羽生善治

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