Arai Koh's Shogi Life

将棋ライター・アライコウのブログです。将棋について書いていきます。

「藤井聡太九段」が誕生するとしたら最短でいつか?

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2018/06/26追記:最新情報は↓の記事をご覧ください。

araishogi.hatenablog.com

 

 2月1日の順位戦C級2組9回戦において、藤井聡太四段は梶浦宏孝四段に勝利しました。これによってC級1組への昇級が確定し、同時に五段への昇段を果たしました。

藤井聡太四段が五段に昇段|将棋ニュース|日本将棋連盟

 場合によっては間を置かず六段昇段、さらに5月には七段昇段の可能性もあることは、先日記事にしたとおりです。

araishogi.hatenablog.com

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「あくまで可能性の話。相手もあることだし、実際に9回戦で昇級を決めるのは容易ではないだろう」
 と当初は思っていましたが、
「本当にやってくれた……!」
 という心境です。将棋そのものも、まさに肉を切らせて骨を断つという感じの、見ていてドキドキする、華やかな終盤戦でした。

 こうなると、もっと大きな想像をしてみたいものです。
 将棋において、最高段位は九段です。藤井五段がこの段位にいずれ辿り着くのは間違いないとして、最短ではいつになるのでしょうか。あらためて将棋連盟の九段昇段規定を確認してみましょう。

www.shogi.or.jp

 まず「名人位1期獲得」ですが、制度の関係上、藤井五段が名人になるにはどんなに早くてもあと4年はかかります。これは最短で、とはいきません。
 次に「八段昇段後公式戦250勝」も、やはり時間がかかりすぎる条件です。
 そして「竜王位2期獲得」。今期(第31期)の5組ランキング戦と挑戦者決定トーナメントを勝ち上がり、今年の秋から冬にかけて行われる七番勝負で羽生善治竜王を破れば、まず「竜王位1期獲得」の規定により八段に昇段します。さらに次の第32期で防衛すれば「竜王位2期獲得」で九段。つまりこの条件だと、最短で来年(2019年)の末頃になります。ちなみにこの条件で最年少九段となったのが渡辺明棋王で、そのとき21歳7か月でした。

 しかし4つめの条件「タイトル3期獲得」ならば、もっと早く達成できそうです。
 藤井五段が現在勝ち残っているうち、もっとも早く行われるタイトル戦は王座戦です。中村太地王座が待ち構える五番勝負は、秋に行われます。
 次に早いタイトル戦は、前述の竜王戦です。
 そして3番目に早いタイトル戦は王将戦になります。現在七番勝負が行われていますが、来期の一次予選はすでにはじまっています。勝ち残っている……というより藤井五段の初戦はまだなのですが(5日に南芳一九段と対局)、一次、二次と予選を勝ち上がり、将棋界でも最難関と言われる王将リーグを勝ち抜けば、来年の今ごろには七番勝負を戦っています。

 すなわち来年の初春あたりには、藤井聡太九段が誕生している可能性があります。
 これがあまりにも無茶な想像だとはもちろん承知していますが、彼の活躍を目の当たりにするたび、どんな無茶な想像も許される気がします。

弟子・藤井聡太の学び方

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